時間があいてしまいましたが、2月26日に行われたニューヨーク・フィルの平壌公演に関する報道です。
韓国では北朝鮮に対する
キイキイな報道がほとんどない分、日本よりも北朝鮮情報が少ないんですわ。(国歌保安法関連の制限のせいとかもありますが)北朝鮮の情報が日本経由や中国経由で入ってくることも多々あります。
そんなんですが、ニューヨーク・フィルの平壌公演に関するニュースは日本よりも割りと多く流れていました。それに、日本のメディアに比べると、楽観的な評価が多かったように思います。
なんかネガティブな報道の仕方してるメディアって、「北京オリンピックはボイコットすべし!」っていう論調のとことダブってるな、
産経症とか
読売の社説とか。やっぱり(笑)。
うんもう、音楽公演になに青筋たててんだか。
それでは、下のは2月27日のハンギョレ新聞に掲載された社説です。どうぞ。
ニューヨーク・フィルが聞かせてくれた
米朝和解の旋律
「人々を統合させる音楽の力を宣言!」
「文化的な地球温暖化!」
「隠遁の王国に対するアメリカ音楽の侵攻!」
昨日、平壌の東平壌大劇場で行われた米ニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラの公演で出てきた言葉だ。実際、今回の公演は米朝関係における分水嶺となった。アメリカの管弦楽団が平壌でアメリカ国歌を演奏したのは史上初めてであり、北朝鮮がこれを全国に生中継したのも前例のないことだ。1970年代初頭、米中関係を和解的な雰囲気に変えることに寄与したアメリカの卓球選手たちの中国訪問をピンポン外交と言ったのに対し、今回の公演を‘シング・ソング外交’と言うのも無理な表現ではないだろう。米フィラデルフィア・オーケストラの1973年の中国公演は、米中関係を柔軟なものにし、ボストン交響楽団とニューヨーク・フィルの1950年代のソ連公演は、米ソ関係における同様の役割を果たした。今回の公演も、米朝関係の進展に大いに貢献するはずだ。
今回の公演を初めて提案し、積極的に支援した人物が、六カ国協議の米首席代表であるクリストファー・ヒル国務次官補だという事実は意味深い。彼は最近、「北朝鮮はアメリカが敵対政策をとっているために核兵器が必要だと主張している」とし、ニューヨーク・フィルの公演はその主張が間違っていることを示すだろうと語った。アメリカは対北和解を望んでおり、このような意志を北朝鮮にはっきりと伝え、核兵器の廃棄を促すために公演を推進したことを明らかにしたのだ。今回の公演に対する北朝鮮の積極的な呼応は、北朝鮮も対米和解を望んでいることの証拠でもある。
しかし、六カ国協議は北朝鮮の核申告と、アメリカの北朝鮮に対するテロ支援国指定解除の段階で止まっている。アメリカは北朝鮮がまずプルトニウムの保有量のみならず、ウラニウム濃縮計画や対外核協力の実態まで完全に申告することを求めている。一方、北朝鮮はアメリカのテロ支援国問題などへの対応を見ながら動くという態度を示している。今やこのような不信の壁を越え、積極的に突破口を開かなければならない時期にさしかかった。もっとも重要なのは、相互信頼に基づく北朝鮮とアメリカの同時行動だ。もちろんこのプロセスで、韓国の新政府が主導的な役割を果たさなければならない。
ソン・ソクファン北朝鮮文化省次官は、今回の公演が「冬が終わり、春を控えた時期に」行われたことを強調した。本当に今回の公演が米朝関係の春に至る‘歴史的転換点’になるかは、これからの努力にかかっている。