2005年05月26日
あんにょ~ん。
広島のみなさま。日本のみなさま。世界のみなさま。
大型連休はいかがお過ごしだったのでしょうか?
ハムニダのいる韓国には連休などシャレたものはなく、
それでも5月5日のこどもの日だけはしっかり休日なので
ガキどもが街中をカッポしております。
えー、そんな連休もない中でのフツーの週末、ワタクシ
生まれてはじめて“レプティン”なる体験をいたしました!
レプティン…?
あぁ、日本語的な発音では“ラフティング”ですわ。
でっかいゴムボートに10人くらい乗って川下りするやつ。
韓国語では、なぜか“レプティン”になってしまうんですねぇ。
思い起こせば2週間前、大学院の後輩M美から電話があり、
「うちの学科で大学、大学院、卒業生合同旅行をするので来てください」
と、言われたのである。
んもー、カワイイ後輩からこう言われたら行くしかないじゃん。
んで、参加したのさ。
“レプティン”に。
場所はソウルから車で2時間くらいのとある場所。
観光バス3台を貸し切るほどの大人数。
教授陣もほぼ全員参加。
大学生はわいわい、きゃぴきゃぴ。
しかーし!
なんじゃー、この大学院生のレプティン参加者の少なさわぁ!
ワシ(卒業したけど)を入れても7人かいっ!
在学中は何かと酒を酌み交わした三十路ブラザーズはどこに行った!?
↓
P氏はこの日の夜の宴会準備で忙しいらしい。
N氏は週明けにプレゼンが2つも(クラっ)あり来ていない。
他の院生も色んな言い訳して逃げる。逃げる。
ちぇ~~~っ。
よりによって当日の早朝まで深酒し、ヘロヘロになっている後輩Bを
無理やり引きずって行こうとしたら、
「せんぱ~い。勘弁してくださいよぉ~。
軍隊で死ぬほどやらされたから、もうイヤっスよ。」
と、言われてしまった。
ちっ。軍の話されたらもう何も言えんわい。
ん?レプティンって、そんなにハードなん?
そんなこんなで院生7人に若手のK教授を加えて出発しようとしたら、
インストラクターのおにーさんから「待った」がかかった。
この艇には女子が多すぎるとのこと。
他の艇は女子が1人か2人。(または教授)
あとは20代の大学生男子。
対する院生艇は平均年齢がグッとあがり、そのうち女子は4人。
(M美、G美、中国小姐、私)+若手とは言えK教授。
え?レプティンって、女子が足手まといになるほどハードなん???
そーいや、先発艇が
「ハナ、トゥル、ハナ、トゥル(1、2、1、2)」
と、ものすごいスピードでどんどん進んでいる。
おぉ、向こうの艇は回ってる。回ってる。
宮島・管絃祭の漕ぎ伝馬みたいだよ。
おわー、レプティンとはレジャー・スポーツではなく、
なんかの訓練の場だったのかー。
しか~し、いまさらメンバー変えようにも、
キャピキャピの大学生艇はほとんど出発してしまった。
院生艇が最後なのよね。
「大丈夫っスよ。これで行っちゃいましょうよ。」
とインストラクターに出発をうながす後輩L。
不安顔のおにーさん。
まー。まー。
ライフジャケットとヘルメット着用してんだから
川に落っこちても死ぬことはないでしょう。
幸い、気温もあったかい、つーか、暑いし。(←27度)
では、気を取り直して、しゅっぱぁ~っつ。
まずは流れのゆる~い場所でかる~く前に漕いでみる。
後ろにも漕いでみる。
次に左舷と右舷で前後別方向に漕ぐ。
そーすると艇が回っちゃうんですねぇ。
(前方の大学生艇とはスピードがずいぶん違うが…。)
ところでワタクシ、
韓国で大学院なぞエラソーに修了してしまいましたが、実はいまだに
右(おるんちょ)と左(うぇんちょ)をよく間違えるんですわ。
え~っと、箸を持つ方がオルンチョだから………。
といった状態なのです。
他の人とはつねに1テンポ遅れるワタクシ。
見れば私の前に座っている中国小姐も同じ状態。
ますます不安顔のおにーさん。
ちっがぁ~っう!
「ワタシ、子ドモノトキ、タイク、ジョーズ ダッタァヨ!」
と中国小姐といっしょに叫びたい気分。
そんな時に、K教授が
「何だ、これ?」と言ってゴムボートの栓をぬいてしまった。
しゅ~しゅ~しゅ~
一応、栓が抜けても簡単に空気が抜けない構造になってはいるが、
それでも抜けるモンは抜けるわなぁ。(すぐに元にもどしたけどね)
「きょっ、きょおじゅぅ~、シャレになってませんよぉ~」
ちょっぴり泣き顔のおにーさん。
「ははは。スマン。スマン。」
と、K教授。絶対に確信犯である。
横ではM美とG美がフリーズしている。
おにーさんは、このヌルい雰囲気のままではいかんと思ったのか、
レプティンというスポーツについて語りはじめた。
そして軍隊の話も出た。
やはり、どの隊でも訓練でやらされるらしい。
(こんな楽しいのじゃなくって、ちゃんとキビシーやつね)
「ところで、皆さんはどこの隊にいたんですか?」
とゆー、女子には関係ない話に入っていった。
それぞれ陸軍の○○隊で…という話になり、女子、退屈。
ところが、今年の新入生の中には“現役の”空軍少佐がいるのである。
少佐殿はそれまで寡黙にパドルを漕いでいたが、
後輩Wが「このお方は…」と正体をバラしてしまったのである。
(いや、別に身分を隠していたわけではないが)
しかもその少佐殿は、おにーさんの真っ正面に座っている。
「あ…、いや…、少佐殿であられましたか…」
おにーさん、ビビってる。
いや~。おにーさんだけじゃないのよぉ。
私も最初、それを知らなんで
てっきり“老け顔の新入生”だと思い、先輩風吹かしちゃったさ。
角刈りでグラサンかけた姿があまりにも貫禄あったから、つい
「大門って呼んでもいい?」って聞きそうになっちゃったよ。
(↑韓国では『
西部警察』放送してねーだろっ!)
しかも後輩たちが、その新入生を少佐殿と呼んでるから
“少・佐殿”って珍しい名前だにゃぁって思ってたし。
(なんてシツレーな日本人だ)
そんな異色の8人(そのうち4人はか弱い(?)女子。さらにそのうち2人はとっさ
に韓国語に反応できないガイジン。おまけに何かやらかしたくてウズウズしている教
授。)を乗せた艇は、このコース最難関の“岩場+浅瀬”にさしかかったのであっ
た。
《つづく》