2004年09月01日
あんにょ~ん。
今、韓国民の熱い視線が注がれたアテネ。
あぁ、おわっちゃいましたねぇ。
こーゆーノリ、に、ツッコミ入れるのって嫌いじゃない。
しか~し、ここ韓国では日本の選手がちっとも見れん。
テレビの中は大韓民国(ちゃちゃっちゃちゃんちゃん)
一色である。
ハムニダの家ではNHKが見れるんじゃないかとお思いの方、
残念でした。
NHK国際放送は、オリンピック中継の放映権がないらしく、
まぁ~ったくオリンピックが出てきません。
いつもは日本と同じ時間帯で放送しているニュース番組すら、
オリンピックのシーンをカットして1時間後に放送する始末です。
さみしぃよぉ~。
トップ・ニュースの筈の「○○悲願の金メダルぅ!」ってのが
“ぶつっ!”と切られて他のニュースを淡々と流されるのって。
最近、オリンピック以外のニュースって暗いのしかないしさぁ。
う~、日本からの情報で
「室伏のフォームは美しい」だの
「あれは超えてたよなぁ」とか言われても、
韓国では見られないのよぅ。
ど~も、韓国では投擲競技なんか東側のクマがする競技としか
みなされてないみたい。ちっともテレビに出てきまへん。
「あの野球のストライク・ゾーンはどうもねぇー」
と言われても、これも韓国では見れまへん。
アジア予選で韓国は落ちてしまったので、
今回、韓国では野球は正式種目扱いされてません。
そう、大野さんのユニフォーム姿が韓国では見れんのです。
「あんたら、やる気あんのか!」とノノシリたくなるような
ヨーロッパのへなちょこチームが3つも出るくらいなら、
アジア枠をもう一つ増やしてほしいと思うのは私だけでしょうか?
でもあまり大きな声で言うと、
サッカーW杯のアジア枠を減らされそうなのでやめときます。
あぁ、それにしても大阪在住の中国人の友達が
「日本のテレビは日本の選手しか映さないヨ」
と、日本で中国選手の活躍を見られないことに憤慨してて、
彼女のダンナさん(日本人だけど外国に長く住んでた)が
「そんなの、どこの国もいっしょ。自分の国しか考えてへん。」
と言っていたのが思い出される…。
韓国人選手が出ていない種目は注目されない。
外国人選手は「対戦相手」としてしかテレビに映らない。
「対戦」系の種目では、韓国選手が負けたとたんに中継が
“ぶちっ”と切られてしまう。
韓国敗退が決定してしまうと、その時点から
その種目は“なかったこと”にされてしまう。どなどな。
そんなわけで、“韓国からの目線”で見たオリンピック情報を
今回はお送りします。
● 韓国女子 ●
韓国では格闘技は女がやるスポーツではないらしい。
女子柔道、韓国選手はすぐ負けたので中継もそこで“ぶつっ”と
打ち切られた。(メダルを獲ったは男子のみ)
女子レスリング、見たかったのにハナっから放送しなかった。
55キロ級で韓国女子出てたみたいだけど…。
すぐ負けちゃったし…。
テコンドー、これは“お家芸”のハズなのに女子は弱っちい。
57キロ級は一応、金メダル獲ったらしいが…。
ん?うわー、韓国代表自体が出てない階級もあるやんけ!
“お家芸”がこれでいいのか???
じゃ、韓国女子はスポーツがダメダメかと言うと、そうでもない。
アーチェリー個人の決勝は韓国女子同士の戦いだった。
団体戦でも韓国女子が優勝。つよっ!
射撃でも何個かメダルを獲っていた。
どうも韓国女子は「気合だぁぁぁ!」系のスポーツは苦手だが、
「集中力!」系のスポーツは得意としているみたい。
● 卓球王国? ●
卓球、男子シングルスでは韓国選手が中国選手を破って
金メダルを獲得。
いやー、この日、スゴかったよ。
街中の人がテレビに釘付け。
あちこちの家や店から
「うおぉー↑」やら「あぁ~↓」という声が聞こえた。
しかも、食堂や喫茶店などの“座る”系の店のみならず、
八百屋や薬局の店先でも人だかりになっていた。
いや~、両脇が銀・銅メダルの中国旗のあいだを
太極旗が韓国国歌の「愛国歌」にのって
するすると揚がる表彰式では、
ほとんどの韓国民が泣いてたんじゃないかなぁ。
今回も韓国も含む各国が“誤審問題”で泣かされたけど、
こういうハッキリ勝負がわかる種目って気持ちイイなぁ。
それにしても…。
翌日から、各施設にある卓球台が
“にわか卓球選手”に占拠されてるのって…。
っとにノリやすいんだから。この国の人たちは…。
● 中継のつなぎ ●
韓国選手の活躍する種目ばかりやっているが、
中途半端に時間が余っちゃうこともあるらしい。
そんな時に中継されるのは“ビューティ”系。
ビーチバレー女子(決して男子ではない)。
対戦は「チェコ対オランダ」。
手足のなが~い、おねーちゃんが出ている。
って、めっちゃ予選の下っ端やんけ!
それよりも「トランポリン」とか「近代5種」とかのほうが
見てて楽しそうなのに!
テレビ局と視聴者の“暗黙の下心”がミエミエじゃい!
● これってどうよ? ●
これは日韓とは関係のないツッコミ。
つなぎの中途半端な時間帯に“馬場馬術”なる種目で
個人優勝したオランダ人女性の演技が放送された。
しかし、この種目、一生懸命なのはお馬さんだけ。
乗ってるヒトは、背筋をまっすぐしてニコヤかにしているのみ。
そして、お馬さんが軽快な音楽にあわせてスキップ、スキップ。
カニ歩き、カニ歩き。
こ、こ、これって………スポーツか?
ボディビルがスポーツっていうの以上に違和感があるぞ。
“猿回し”を「動物虐待」とか言ってる欧米人が
こんなにお馬さんを酷使しててもいいのか?
● もうえぇっちゅーねん! ●
女子マラソン、野口選手、すごかったですね。
ヌデレバ選手の追い上げもコワかった。
それにしても、38キロ地点あたりでの実況と解説。
「これは日本選手の逃げ切りでしょうか?」
「いやー、まだわからないですねぇ」
「どちらが勝ちますかねぇ?」
「それよりイ・ボンジュ(広島アジア大会でメダル獲った韓国男子)
選手がこのコースでどのような走りを見せるか気になるところです」
ごらぁ!今はまだ女子が走ってんだぞ!
韓国女子が後ろの方だからって、
いくら日本がキライだからって、そりゃぁないじゃろうがぁ!
しかし、男子マラソン中継でもそのノリは変わらず。
「ブラジルのデリマ選手、後続を大きく引き離して走っています」
「ここにイ・ボンジュ選手がいればいいんですけどねぇ」
「デリマ選手の独走ですかねぇ?」
「イ・ボンジュ選手に出てきてほしいですねぇ」
お~~~い。
イ・ボンジュ選手だけにそんなプレッシャーかけてもエェんかい?
韓国男子マラソン代表は3人出てたのに…。
● がんばれアミルくん! ●
「もうすぐおわっちゃうねー」とか言いながら、
のほほんと家でテレビを見ていた最終日。
韓国選手の出る種目ももうあまりないのか、
ボクシング・ライト級の決勝戦の中継がはじまった。
「キューバ対イギリス」
でも観客席にはパキスタンの緑の国旗を持った人や
チャドル(スカーフ)を身に着けたおばさんなどが。
ん?と思っていたが、どうやらイギリス代表の選手は
パキスタン系イギリス人らしい。
名前はアミル・カーン。18歳。
対するキューバの選手は33歳。(名前は長いので略)
カーン。第1ラウンド。
ポイントは4対3でアミルくんリード。
カーン。第2ラウンド。
年の功でキューバの選手がポイントで逆転。
その後のラウンドでもキューバ選手がポイントで上回り、
結局、アミルくんは銀メダルにおわりました。
うぅ…。アミルくん、若い君には次の北京でまた会おうね。
キューバ選手も出場して“中年の星”と呼ばれてね。
● つぎは北京 ●
閉会式を見ながら、
「はぁ~、もう終わっちゃうんだ~」と一抹のサミシさ…。
最後のほうは「つぎは北京へ」というので
中国側のパフォーマンスも。
うわぁー、キレー。
しかし、ここで思った。
ここで艶やかに演舞しているおねーちゃん。
なぜに体操や新体操に出てこない?
どうも最近の体操や新体操は手足のなが~い、顔の小さい
ロシアや東欧の選手がメダル獲りすぎ。
次回のオリンピックでは中国の雑技団チックな体操で、
今の体操界の潮流を変えてほしい。
日本のシンクロだってロシアとは違う路線でガンバってるんだし。
と、いうことで、次回の北京オリンピックに期待。
4年後、私はどこで何をしているんだろう?
薫