立ち食いおでん屋で
2003年04月10日
あんにょ~ん。
ソウルでもサクラが3分咲きくらいになりました。
温暖化の影響か、例年よりも3週間くらい早い。
急激にあったかくなったモンだから、モクレンとか、レンギョウとか、ツツジまでいっせいに咲きほころんでおります。
そんな韓国でも、やっぱり夜になるとまだ寒い。
こんな時には“立ち食い”のおでん屋さんに立ち寄ります。
韓国の立ち食いおでんは、練り製品(デカイ)ばっかりで、大根や卵はない。
で、1串約10円~50円くらい(あ、でも私の居住地のまわりは物価が安いところなので、ソウルの中心街とかで食べるともっと高いハズ)。
汁は紙コップで飲み放題。
昨日は花冷えのする夜だったので、立ち食いおでん屋によった。
そこで、はふはふしながらカウンター奥のテレビを見ると、『バクダッド“事実上”陥落』の映像が流れてた。
ニュースによると、フセイン政権は“事実上”崩壊し、米英軍が“事実上”バクダッドを制圧し、イラクは“事実上”無政府状態で………。
何度も何度も『事実上』という単語をアナウンサーが読み上げてた。
まるで『事実上』という言葉で取り繕わんかったら、事実じゃないん?と思いたくなるような映像といっしょに。
イラクの人たちが喜んでるらしいけど、カメラの後ろでガチンコならしてQ出してる人がいるみたいな感じがするし。
映像は、まぁ“事実”なんじゃろうけど、何回もおんなじ映像が流れるところを見ると、イラク、バクダッド全域がこういう状態なんじゃぁないんじゃろうが。
“BYE BYE SADAM”って紙に書いてる人がいたけど、何で英語やのん?
君はイラク人ちゃうんか?それともCIAが育てたクウェート人なんか?
日本や韓国の反戦行動では、今までの労働組合チックな漢字語(内向きのアピール)じゃなくって、米英やら世界にアピールするために、英語で“NO WAR”って言葉が多用されたけど、君がアピールしたいのも、国内じゃなくって、米英になんかい?
竹槍とB29くらい戦力の差があった戦争は、“事実上”終結に向かってるのかもしれんけど、今まで以上にテロは増えるだろうし、イラク内でのゴタゴタは続くだろうしねぇ。
アメリカは、アフガニスタン同様、イラクにこれからも“誤爆”をするだろうし。
この戦争で、両親と両腕を失ったアリという12歳の少年は、これからどうやって生きていくんだろう?
はぁぁぁ~。
ソウルの街中に、失望感と、喪失感が漂っております。
しかも、若い世代(万が一、戦争が起こったら実際に戦わされる世代)の反米感情は、高まるばっかりだし。
もし、アメリカが北朝鮮を攻撃したら、逆にアメリカに盾突きそうなイキオイ。
そんな時も、日本はやっぱり、アメリカ追従なんだろうか?
考えると悲しくなるので、もうやめよう。
盧武鉉大統領が来月、訪米するらしいけど、色々と脅迫されてしまうんだろうか?
いいや、大丈夫。されても、テキトーに流しとけば。
盧武鉉大統領の任期はあと5年だけど、ブッシュはもう2年しかないし。
(再選されて6年ということは、絶~対にない!私がないと言ったら、ない!)
地下鉄でたまたま隣に座ったおばあちゃんが、これから花見(といっても、韓国の花見は日本みたいに腰を据えてサクラをメデルのではなく、いわゆる通り抜けです。)と言っていた。
で、やっぱり私の韓国語の発音が悪いので、すぐに日本人ってバレてしまった。
中学までは日本語を習わされてたという、そのおばあちゃんが、別れ際に
「お元気で」と日本語で。
はい、おばあちゃん。いつまでもお元気で。
薫