いくら参議院選挙だからとはいえ、あれだけ惨敗したのに未だに安倍氏が政権の座にあるのは理解しがたいところですが、韓国のメディアは今回の安倍内閣の改造についてどのように報じているのでしょうか。
とりあえずこちらは8月27日のハンギョレ新聞の記事です(え~っと、新党三役&安倍氏の写真がキモチ悪かったので、つい小さくしてしまいました)。
なんでも「
閣僚がまた政治資金などで物議をかもすことになれば、今回の内閣改造がむしろ政権の運命を追い込む結果をもたらしかねない」んだそうです。
もうさっそく
こんなん書かれていますけど。これは期待できそうですね。
今回の内閣改造で
内閣支持率が上がって不支持率が下がったそうですが、それはこの期待を込めたご祝儀相場でしょうかね。
それでは翻訳記事をどうぞ。
党政改編-安倍、また“お友達”選択
理念・歴史観の近い人物を重用-レイムダック脱却に必死
対北強硬策に“呼吸”を合わせてきた麻生に党を任せて掌握力を高める
» 安倍晋三首相(左側から二番目)が東京の自民党中央本部で27日、新たに任命された党三役と手を握っている。 左側から麻生太郎幹事長、二階俊博総務会長、石原伸晃政調会長。 東京/時事・AFP・聯合
「身近な人たちで(政治を)行うというイメージは依然として払拭しがたい」
7.29参議院選挙で歴史的敗北をした安倍晋三首相が、政治的運命をかけて1カ月間工夫を重ねて27日に断行した党政改編について、加藤紘一・元自民党幹事長はこう酷評した。 党内リベラルの代表格である彼は、今回の人事にも理念・歴史観が近い者の重用が際立っているという点をあげた。
安倍は昨年9月の組閣時に側近などを多く起用し、“親衛内閣”、“お友達内閣”という批判を受けてきた。 これが相次ぐ政治資金スキャンダルや失言事態につながり、自民党惨敗や退陣危機に追い込まれる原因となった。 党内の求心力が大きく低下した安倍首相は、表面的には党内少数派閥の中から8~9選の重鎮を満遍なく配分した痕跡がうかがえる。 しかし“不偏不党”には遠くおよばないという評価だ。 理念を重視し、人を“狭く深く使う”人事スタイルが、今回も予想に違わず表れた。 何よりも彼は自民党幹事長や官房長官、外相などの要職は自派閥や少数派閥、無所属を起用し、レイムダック脱却に必死になっている。
今回の人選では、麻生太郎外相をかなり早くから幹事長に内定するなど、麻生に過剰に依存した点も目についた。 昨年の北朝鮮によるミサイル試験発射や核実験強行以降、二人は対北強硬政策で息を合わせた。 また、戦後日本の出発点である東京戦犯裁判に否定的な歴史観を共有している。 安倍の麻生接近は、安倍以降の布石と関連しているという分析もある。 麻生幹事長は、安倍首相が途中下車した場合の有力候補の一人だ。
今回の人事に対して党内第三派閥の古賀派の幹部が、「これは挙党体制ではない。 これから不満が高まるのではないか」と指摘したと『毎日新聞』は伝えた。 特に極右論客の石原慎太郎東京都知事の長男、石原伸晃幹事長代理は7.29選挙惨敗の責任者の一人であるものの、再び重用されたために批判の的になっている。 谷垣派のある幹部は、「石原は極めて都会的で市場主義的に映っているが、これをどのように克服するかが課題」だと指摘した。 “小泉式構造改革”に反発し、自民党に衝撃的な惨敗をもたらした地方や農村の反自民ムードを考慮し、民間人を総務相に抜擢したが、充分ではないという批判も党内から出た。
小泉純一郎前首相がよく使った“サプライズ人事”も特になく、刷新人事効果も薄いという評価だ。
福田康夫元官房長官や谷垣禎一元財務相など、安倍に批判的な人物の入閣もまったくなかった。 森喜朗元首相が安倍首相にこれらの起用について忠告したことがある。 参議院選挙直後、“安倍退陣論”を提起した舛添要一参議院議員を厚生労働相に起用したにとどまった。 鳩山由紀夫民主党幹事長は、「サプライズがないことがサプライズ」と新鮮味のない党政改編を皮肉った。
新たに任命された閣僚がまた政治資金などで物議をかもすことになれば、今回の内閣改造がむしろ政権の運命を追い込む結果をもたらしかねないという指摘も出ている。 マスコミは各新任閣僚に対する記者会見でも、事務所運営費の処理など政治資金問題を集中的に質問した。 日本の近代政治史を見ると、党政改編の後遺症で政権が崩壊した事例が三度もある。 東京/キム・ドヒョン特派員