ハンギョレ新聞12月5日
反米チャベス:おい“最悪の大統領”、俺はまた当選したぞ~
ブッシュ:信じられるのは韓国だけか・・・
3選を果たしたベネズエラのチャベス大統領が、余裕かましてブッシュを揶揄しております。ちなみにこの“最悪の大統領”というのは、12月3日のワシントン・ポストの
この記事によるものだと思われます。
韓国では
聯合ニュースをはじめ、多くのメディアがこの「ブッシュさいあく~(の5傑)」という記事をワシントン・ポストから引用していますが、今検索したら日本の新聞では見当たりませんね。キョロキョロ。ブッシュが評判悪いのは今にはじまったことじゃないですけど、こういった笑えるニュースはぜひとも日本でも報じてほしいですね。
さて、今日のハンギョレ新聞の社説はチャベス大統領の再選についてです。それではどうぞ。
チャベス勝利の光と影
ベネズエラのウゴ・チャベス大統領が軽々と3選に成功した。アメリカをはじめとした新自由主義陣営の一部では、彼のことをポピュリストと見下しているが、彼が圧勝を収めた背景には注目すべき点が多い。
1998年に初めて大統領選挙で勝利した後、チャベスがクーデター計画などを克服して3選に成功した第一の理由は、自らの支持基盤である貧困層を裏切らなかったという点だ。19世紀南米の革命指導者、シモン・ボリバルの左翼民族主義(ボリバリズム)に心酔していたチャベスは、独立以来貧しい人々には何らの変化も訪れなかったとボリバリズムの完成を打ちたて、98年の大統領選挙に勝利した。就任直後、彼は前の政府で推進されていた社会保障体系、アルミニウム・石油関連事業の民営化計画を中止する一方、エリート主導の二大政党政治から除外されてきた一般民衆の政治参加を拡大する国民召喚制度などを導入し、大統領の権限を拡大する内容の憲法改正を断行した。2000年の新憲法による選挙で再選された彼は、強化された権限を土台にして社会福祉改革を果敢に推進した。政府支援の健康保険制度、大学無償教育、すべての成人に対する無償再教育制度の導入およびアマゾン原住民に対する土地分配をはじめとした土地再分配政策などによって支持層を結束させた。
第二の理由は、経済政策で実用的なアプローチをしたという点だ。彼はキューバ革命を崇拝していたが、経済政策ではキューバ式社会主義ではなく、国家主導の資本主義方式をとった。資本統制を通じて天井知らずだったインフレを沈静化させ、高値が続く石油価格のおかげで好転した国家財政の相当部分を社会福祉プログラムや輸入代替産業を牽引している小規模協同組合に対する支援に使った。その結果、2004年に2ケタ成長を記録したのに続き、2005年にも9.3%の成長を記録するほどの成果を収めた。
しかし、彼のこのような成功の背景には影もある。貧困層主体の政策によりもたらされた階級的葛藤で社会が二分化されたことや、大統領に集中した権限を牽制できる装置がないため独裁に流れる危険性が多分にあるという点などだ。特にチャベスが周辺の忠告に耳を傾けず、独善に傾いているという証言が出ている点は、憂慮に値すべきことだ。結局、ボリバリズムの具現者として歴史に名を残したいという彼の夢に対する評価は、これからの6年間、彼がこのような憂慮をどれだけ克服できるかにかかっている。
*参考ブログ
(いずれもgooなのでトラックバックが送れません。ゴメンナサイ~)
「花・髪切と思考の浮游空間」
中南米の愉快な反・新自由主義の波
「代替案」
番組感想「ラテンアメリカの挑戦 脱アメリカ宣言 ベネズエラ7年目のチャベス革命」