ちょっと古いですが、9月13日の聯合ニュースにアメリカ人の宗教観に関する記事があったので、翻訳してみました。
この記事が今回の中間選挙結果を分析する手がかりに・・・はならないですね。まぁ、とりあえずどうぞ。
米国人、神に対する観点に大きな差異
【ソウル=聯合ニュース】米国人10人のうち9人がキリスト教の神を信じているが、それに対する観点はそれぞれ異なるという研究結果が出た。
英国のザ・タイムス・インターネット版は13日、米テキサス州のベイラー大学宗教研究所が実施したアンケート調査の結果を引用し、神を信じる米国人は91.8%である一方、無神論者だと答えた人はわずか5.2%にとどまり、アメリカが予想以上に宗教的な国だということが浮き彫りになったと報道した。
これはイギリス人の38%しか伝統的な神を信じておらず、まったく信仰心がない人が20%に達したのとは対照的な結果だ。
ザ・タイムスによると今回の調査は▲権威的な神、▲慈愛に満ちた神、▲批判的な神、▲遠くにいる神をそれぞれ提示し、どのような観点から神を見ているのかを質問しており、その差異が世俗的な思考にも強い影響を与えているという事実が明らかになったと伝えた。
研究所側は神を見る4つの観点は、プロテスタントやカトリック、福音主義派といった伝統的な分類よりもより強く個々人の政治、社会および道徳的性向を表す指標になっており、選挙や妊娠中絶、イラク戦争、税金や結婚などの世俗的な関心事に対する態度もグループによって顕著な違いがあると伝えた。
今回の調査で31.4%は「権威的な神」、つまりこの世の罪悪に憤り、津波やハリケーンのような戒めをする神を信じていると答えた。
「権威的な神」を信じていると答えたグループは、宗教や政治的側面では保守的で、教育水準が相対的に低く、南部出身の白人の福音主義派、あるいはプロテスタント信者がほとんどだった。
一方、世界を創造したものの、これを傍観する宇宙的な神である「遠くにいる神」を信じると答えたのは24.4%だった。主に進歩主義者、道徳的相対主義者、教会に通わない人たちがこのグループに属し、地域別では西海岸地域出身者が多かった。
神を慈愛に満ちた存在、すなわち人間に絶対的基準を設定してはいるが憤ることはなく、許容しているとする観点は、中西部のプロテスタント、カトリック、ユダヤ教信者に強く見られた。このグループは23%を占めた。
「批判的な神」を信じると答えた人は16%だった。「批判的な神」とはヒゲの伸びた老人の姿をした、古典的イメージを持っており、神は審判も下すが、人間のことには介入しないという意味。地域別では東部の海岸地域に集中しているのが特徴だ。
ザ・タイムズはアフリカ系の53.4%が権威的な神を信じると答えたことや、女性が「権威的な神」「自愛に満ちた神」に近い反面、男性は「遠くにいる神」に傾いたり、無神論者が多かったという点も興味深いと指摘した。
神を権威的存在として見る人々は同性結婚を罪悪だと見なすが、「遠くにいる神」を信じると答えたグループは30%しか罪悪だと見なさなかった。2つのグループは死刑制度廃止を支持するかという質問に対してもそれぞれ12%と27%が賛成し、偏差を示している。
イラク戦が正当なものかを問う質問に、「権威的な神」グループは63%が同意したが、「自愛に満ちた神」グループは47%、「批判的な神」と「遠くにいる神」グループは37%と29%にとどまった。「権威的な神」グループはサダム・フセイン元イラク大統領が9.11テロに関与しているかという質問にも54%が同意した。
しかし、神がアメリカを愛しているかという質問に同意したのは5分の1に過ぎなかった。小説『ダ・ヴィンチ・コード』を読んだかという質問には、約4分の1が、アトランティス文明が存在するかという質問には10人のうち4人が「Yes」と答えた。
ベイラー大学のポール・プルーズ教授は今回の調査で使用した4分法は「アメリカ内部の核心的な差別性を理解できるとても強力なツール」「神をどのように見ているのかがわかれば、その人に関するあらゆることがわかる」と主張した。