安倍晋三内閣官房長官をはじめ多くの国会議員や有力者から祝電を送ってもらった統一協会と、安倍晋三内閣官房長官をはじめ多くの国会議員や有力者から「テロ国家だ、
キイキイ」と罵られている北朝鮮は、言わずと知れた“大の仲良し”さんです。
今日はそれを裏付けるような記事を韓国の月刊誌『
현대종교(現代宗教)』からみつけたので、それを掲載いたします。
統一協会の対北事業(2005-11-29)
毎年、世界反共大会を自費で開き、世界各地で反共の急先鋒として運動を展開していた統一協会。その統一協会が宿敵とも言うべき北朝鮮を訪問し、現在まで持続的に対北事業を行っている。アイロニーとも言える状況だ。一体、統一協会と北朝鮮との関係は何が契機となったのか?緊密な関係を結び、事業に邁進し続ける理由は何なのか?集められた資料を基に、確認してみよう。
1. 対北事業の目的
統一協会が北朝鮮への関心を持つ理由は何なのか?統一協会は彼らだけが信じている救済方法として「兄弟統一論」を打ちたて、北朝鮮との関係を続けている。
南北関係が極度に達した1968年当時、統一協会は「国際勝共連合」を創設し、共産主義に勝とうと言う意味で「勝共」という用語を作って共産主義への対抗運動を展開してきた。統一協会は1987年5月15日、「南北統一運動国民連合」を創設し、「勝共」から「統一」に運動の方向を転換したが、このとき統一協会の哲学的な柱になったのが文鮮明氏の「兄弟統一論」だ。「兄弟統一論」は『聖書』の創世記編に出てくるエサウとヤコブ兄弟の話を根拠にしたものだ。創世記は21年間、故郷を離れていた弟ヤコブがそれまでに手に入れたものをすべて兄のエサウに与えてエサウを屈服させ、友愛を取り戻したという内容が書かれている。文氏は南北統一もこのように北朝鮮を積極的に支援してこそ可能であるとして「兄弟統一論」を提示し、南北関係に介入し始めた。
統一協会対北事業のある関係者も「我々は摂理的な側面から見た統一論理のため対北事業を広げている」「他の宗教は来世を志向し、脱歴史的なのに比べ、我々は歴史の中での救いを主張している。北朝鮮を弁証法的哲学を基礎とした唯物史観と主体史観から解放させ、神を中心とした善なる方向に向かわせることが歴史の中での救済を実現する方法だ。このような目標を達成するために我々は対北事業を通じた統一運動を広めているのだ」と話した。このように統一協会が北朝鮮を支援するのは、彼らだけのカルト的な聖書解釈が土台となっている。
2. 統一協会と北朝鮮の関係
統一協会の本格的な対北事業は、文鮮明が1991年11月に平壌を訪問、12月6日金日成と会談して南北交流協会合意書に署名してからである。1994年7月金日成主席が死亡した後も文氏の指示を受けたパク・ボヒ世界日報会長(当時)が平壌に入り、金日成の弔問をしてマスメディアの注目を受けた。
リトルエンジェルスは分断以降、民間団体として初めて平壌公演を行い、1998年5月4日、平壌烽火芸術劇場の舞台に上がて南北朝鮮文化芸術交流の扉を開いた。そして翌年1999年7月、全国大学原理研究会と世界平和青年連合の共同主催で第5次南北青年学生平和セミナーが開催された。2000年には南北首脳会談を目前にした5月24日から5月30日までの間、平壌学生少年芸術団が統一協会の招請でソウルを訪問し、印象的な公演を行った。
統一協会と北朝鮮の関係はこれだけではない。北朝鮮の一方的な通告で中断されはしたが、「北朝鮮陸路観光」の計画および推進をしてきた。さらに、土地30万坪を自称再臨主、皇帝メシア生誕の地として聖域化事業を完了させ、世界平和公園という名称をつけて統一協会信者の聖地観光コースとして利用している。統一協会が対北事業に関しては手綱を緩めないであろうことが推測できる。
また、統一協会とパク・ギョンユン金剛山グループ会長が共同株主として参与した金剛山国際グループを通じて対北事業を展開し、その結果、平和自動車は統一協会単独の対北事業である平和自動車の創業を契機として北朝鮮進出を模索するようになった。
現在、南浦(ナンポ)市に位置する平和自動車総合工場は、金正日委員長が33万坪の土地を直接指定した場所で現在第1工場と共に修理工場が建てられている。製造業分野では南北経済協力史上最大規模の平和自動車総合工場(パク・サングォン社長)の竣工式が2002年4月6日、南浦市港湾区域で行われ、自動車組立生産たための本格的な稼動に入った。
平和自動車は現在、生産、販売が行われているが、北朝鮮では自動車を所有できず、在日朝鮮人と中国人華僑しか所有できないため、今は部品を作って中国に輸出することに重点を置いているそうだ。
このような外形的な状況以外にも、文氏が金正日に「誕生日プレゼント」として300万ドルを渡したなど、北朝鮮政権に数千万ドルを支援したという事実には驚きを禁じえない。
3. 統一協会の最近の対北事業
2005年3月、『週刊朝鮮』を通じてファン・ソンジョ(世界平和統一家庭連合前会長)会長は、最近の対北事業について次のように明らかにした。
「平和自動車など対北経済協力事業の他に普通江ホテル横に7階規模の平和センターを建て、完工段階にある。教育と国際会議、国際宗教交流の場として活用されるだろう」と話した。当初、統一協会の教会を目標にしていたが、文氏がすべての宗教が使用できる「教育文化の場」を作るように支持したため、平和センターになったと明かした。一方、北朝鮮政権との関係も良好だと言った。
統一協会の活発な対北関連事業について多くの人は、「北朝鮮を支援するのはいいことではないか」、「南との格差を狭めることではないか」という純真な考えを持っている。
もちろん、狭い視覚でのみ見れば、このような肯定的な評価も可能だ。しかし、明らかなのは彼らが追求している目的は、合同結婚式、純潔教育などと同じように究極的な統一協会の目的を達成することにあると記憶しておかなければならない。我が国だけではなく、全世界に向いた統一協会の計画は、すでに進行している。
キリスト教徒として聖書的な観点から統一協会と北朝鮮を見ることはもちろん、マクロ的な視点からキリスト教界が積極的な活動をし、模索していかなければならない。
この記事には統一協会が北朝鮮で観光事業を行うにあたって発行された承認書(↓)も掲載されています。下に訳文を書いてみました。
承認書
朝鮮民主主義人民共和国の政務員は、該当機関が金剛山国際グループに賃貸した土地に平壌○○○(←印刷がぼやけていてはっきり読めませんが、ホテル名)ホテルと金剛山○○○(←左と同じ固有名詞)ホテルを建設し、運営することを承認する。
朝鮮民主主義人民共和国
1994年1月25日
金日成(サイン)
1994.1.27
う~ん、統一協会信者が日本や韓国で一生懸命に稼いで献金したお金や、壺や珍味や多宝塔や呉服や絵画や数珠や仏像を売ったお金が北朝鮮にどんどこどんどこ流れているんですなぁ。しかもそんな教団に祝電を送って「権威付け」をしちゃってる人たちが、表では「
キイキイ」と北朝鮮を非難していると。なんなんでしょうかねェ。この図式は。
*7/14追記
上の承認書のサインを金正日としておりましたが、金日成の誤りとのご指摘をいただきました。訂正いたします。