私が会社への行き来に乗り換える駅の近くに、教保(교보:キョボ)文庫という日本書籍も扱っている大手書店があります。数ヶ月前にオープンした支店ですが、そこのラインナップや並べ方などがもう最悪で…。市内にある本店はそうでもないのですが、なんでここはそんなにヒドイんだろう。私の中では“ウンコ”レベルです。
何がヒドイかというと、日本書籍の棚に「男はナンタラで女はカンタラ」みたいなアンチジェンフリな人たちが泣いて喜びそうなむっか~っしのベストセラーが一番いい場所(目線の高さより若干低いくらいの場所)に何冊も陳列されています。「
誰とは言及しませんが、台湾人のおどれが 朝鮮半島について語るなぁ!」と叫びたくなるような本もです。さらに「
ID論とかを真顔で語ってそう
生命スゲー!これ作ったやつ神! 」な人たちの著書などもです。

スペースが限られているうえに送料などのコストもかかり、返品などもできないだろうから、リスクのより少ないラインナップになってしまうのは理解できますが、ここの日本書籍コーナーはひどい。(もしかして某カルト統一○会の信者でこの国におヨメに来た日本人妻向けにこんな本をそろえているのか?)
まぁ、こんな“ウンコ”扱いしている本屋ですが、乗り換え駅のすぐ近くですから、よく立ち読みに行くんです。買いませんけどね。んで、昨日そのウンコのなかからサクっと立ち読みしたのがPHP文庫の『
東京裁判がよくわかる本』太平洋戦争研究会(著)です。(PHPなんて正直、背表紙見ただけでもウゼ~って感じがしますが、アマゾンのレビューに“
★☆☆☆☆ 明らかに左翼系の本だと思う”ってなレビューがあったので、もしかしたらけっこういい本なのかもしれない(笑)。どーでもいーですね。はい)
この本の中で、岩波ブックレット『
東京裁判』赤澤史朗(著)からこんな一節が引用されていました。だからこれ↓は孫引き。
共同謀議とは英米法に特有の法理論で、(中略)違法な行為をおこなうことについての合意が成立しているか、または適法の行為を違法な方法でおこなうことについて合意が成立していることをさしている。(中略)合意の成立にはむろん相互の意思の連絡が必要とされるが、その連絡は明示的であると黙示的であるとを問わないとされ、共謀者が同時に同じところで会合する必要もなく、違法行為が共同目的であれば、その手段についての合意の必要もないとされていた。しかもその合意の存在の証明は、間接的な状況証拠から推認されるだけでよかった。つまり、お互いにあったこともない人間同士のあいだにも共同謀議罪は成立するのである。(pp.25-26)
ですってよ~!だから連合国側は日本の戦争責任者を一網打尽にすることができた~みたいなことがこの本には書いてありました。でも、一網打尽にすることができたのに、してないじゃん。いろんなヤツがうまく潜り抜けたじゃん。
なんてことを昨日は立ち読みしながら思ったのですが、奇しくも今日の毎日新聞が余禄で「
コンスピラシー・セオリー」と東京裁判について書いてありました。もしかしてコレ書いた人もこの本を見たのか?
それにしてはツメの甘い文章だな。
ANYWAY、“お互いにあったこともない人間同士のあいだにも共同謀議罪は成立する”のなら、共謀罪って思ったよりもハルカに恐ろしいモンなんですね。ガクブル。