政権のMBC狩りが始まった韓国放送のチョン社長を狙ったように、緩んだ箍(たが)の『PD手帳』を口実に-放送法改正によって巨大放送局を無力化するPP出現の可能性▣チョン・ジョンフィ記者
△文化放送のアナウンサー、ソン・ジョンウン氏が7月8日午後、ソウル汝矣島の文化放送本社前でロウソク文化祭に参加し、プラカードを手にしている。ソウル中央地検は8月14日、『PD手帳』制作陣に検察に出頭し、調査を受けるように再度要求した。(写真=ハンギョレ/チェ・ブソクインターン記者)「これは政権に対する経営陣の屈服だ。それ以上でも以下でもない」(ある文化放送の記者)
8月12日夜、文化放送が『PD手帳』の米国産牛肉報道に関連し、放送通信審議委員会(以下、放通審委)が命令した1分30秒の謝罪放送を奇襲的に出して以降、文化放送内部で危機意識が高まっている。この日の夜に開かれた緊急組合員総会に集まった文化放送の労組員200人余りのうち、60人余りが記者だったが、休暇中だったり、外回り中の者がいたことを考えると非常に多い数だというのが内外の評価だ。キム・ジェヨン文化放送労組民主放送実践委員会幹事は、「特に若い記者たちの怒りの声が大きかった」と伝えた。
卑怯な投降、あっさりした屈服当時、文化放送の経営陣は、謝罪放送を阻止しようとする社員たちによって主調整室と放送準備室が閉鎖されると、子会社のMBCプラスの主調整室から本社主調整室に放送内容を送信する方法を使うほどの無理を押し通した。文化放送技術人協会は、翌日出した糾弾声明で「‘ハッキング放送’が経営陣により勝手に行われた」と非難した。労組は特報で謝罪放送を「卑怯な投降」と規定し、「卑怯なオム・ギヨン社長は公営放送の長としての資格がない」と批判した。
今回の経営陣の行為を政権に対する屈服として受け取る理由は、転送方式だけではない。放通審委に再審を求めもせず、再審要求について議論する余裕期間が20日以上残っている状況で謝罪放送を出し、謝罪放送の翌日に『PD手帳』のチョ・ノンヒ責任PDを補職解任、司会者のソン・イルジュン副局長がマイクを置かせる人事措置までとったからだ。あっさりとした屈服だ。
こうしてチョン・ヨンジュ社長の解任などをめぐって主に韓国放送で行われていた公営放送の独立性を守る闘いは、文化放送にまで戦線を拡大した。同時に文化放送の労使間でも新しい戦線が形成された。
これはすでに予告されたことだ。文化放送労組は、韓国放送取締役会が親与党的な性向を持つ取締役6人のみが出席した状態でチョン・ヨンジュ社長の解任要求案を可決した8月8日、韓国放送取締役会と共にチョン社長の解任を傍観した韓国放送労組を非難した後、「次の刃は間違いなくMBCに向かって振り下ろされる」と予想する声明を出した。
もちろん、その刃が狙っている1次的な対象は『PD手帳』だ。検察が今回人事措置されたチョ責任PDとソン副局長、米国産牛肉報道の初編を作ったキム・ボスル、イ・チュングンPDなどを強制拘引する一方、取材の原本テープなどを持ち出すために押収捜査をすると見られている。このため、文化放送労組は8月12日、即刻非常対策委員会体制に転換し、検察の行動開始に備えて‘公営放送死守隊’を結成することを決定した。
△8月14日、文化放送時事教養局PDたちがソウル汝矣島にある文化放送本社ロビーで、経営陣の奇襲的な謝罪放送を糾弾する連座籠城をしている。(写真=ハンギョレ/キム・ジョンヒョ記者)新しい政府が韓国放送チョン・ヨンジュ社長の解任と、文化放送『PD手帳』弾圧に方向を定めた理由を‘緩んだ箍論’で説明する者もいる。文化放送社長出身のチェ・ムンスン民主党議員は、「チョン前社長と『PD手帳』は、2つの放送局の緩んだ箍」だと語った。何よりチョン社長と『PD手帳』が政権にとって目の上のこぶのような存在でもあるが、各放送局内で支持よりも多くの批判を受けている緩んだ箍が、集中的に揺さぶられているということだ。内部世論の分裂を適切に活用すれば、より絶大な効果を発揮できるという計算もうかがえる。チョン社長の場合、専任労組から始まり、現在労組にいたるまで絶え間なく辞退圧力にさらされている。そして彼が試行したチーム制改編などで不利益を受けたと考える幹部社員などにとっても不満の対象だった。『PD手帳』も政治的是非に巻き込まれる度に、ドラマや芸能PDたちから内部批判を受けてきた。最近の事態に関しても同じだ。
「どこの誰が怖れないというんだ」文化放送芸能局のあるPDの話だ。「最近、文化放送の視聴率がよくない。これに関して経営陣と一部のPDは、『PD手帳』が影響していると見る傾向もある。「どうか止めてくれ」ということだ。PDたちには基本的にセンセーショナリズムがあり、今回のこともそのような過程でミスをしたのだが、芸能やドラマPDたちは心情的に『PD手帳』がやりすぎなのではないかという考えを持っている。経営陣こそ『PD手帳』問題を早く処理し、視聴率に気を使いたいということなのだろう」。
一部では、文化放送が8月15日の夜、政府が主催した‘大韓民国建国60年大音響漢江祭り’を録画放送したことをあげて、文化放送がすでに政権に求愛の手を差し出しはじめたのではないかと疑う向きもある。芸能局のあるPDは8月14日に「先週、突然編成されたが、国務総理室を通じて話がまとまったそうだ」、「文化放送が政権のラッパ手になろうとしているのではないか」と話した。これについてペク・ジョンムンTV編成部長は、「1カ月前から総理室から何度も要請が来ていたが、オリンピック放送のために(建国関連の番組は)制作しようとは思わなかった。しかし、韓国放送やSBSも関連番組を放送しているのに、公営放送として光復節関連番組をしなければならないのではという意見があり、急いで決定した」とし、「それ以外に政治的考慮などはまったくない」と話した。最近、社会的に‘建国60年’の主張をめぐって論争が起きていることに関しては、「私たちも内部での論争の末、画面上のセットタイトルは仕方なくそのまま出すが、私たちがつけたタイトルは‘大韓民国60年…’と、違うものが出るようにした」と説明した。
まだ韓国放送や文化放送に現れているような、報道や時事番組の声が萎縮する様子は見えないというのが内部の評価だ。しかし、オム・ギヨン社長が時事番組のガイドラインを強化し、デスク機能を導入するなど、放送の全内部統制を強化する方針を打ち出した部分は注目される。『PD手帳』のオ・ドンウンPDは、「(そのような措置が)事前検閲や制作の萎縮として現れてはならない」と語った。
しかし、新政府が公営放送を掌握するために行っている一連の作業が、放送局の構成員たちに心理的恐怖をもたらし、自己検閲強化によって批判精神を後退させるのではという憂慮が広がっている。キム・チャンリョン仁済大教授(言論政治学部)は、「文化放送の謝罪放送は、経営陣が政界の圧力に屈服した結果だ。これからは文化放送で誰も(政治的に)敏感な報道をしようとはしないだろう。今、放送界では言葉で言いにくいことが起きており、憂慮を禁じえない」と語った。チェ・ムンスン議員は「李政権は言論を脅かし、恐怖の雰囲気を醸成することで屈服させようとしている。(チョン社長が解任されたことに関して)どの放送局の社長が、恐れずにいられるのか」と聞いてきた。
△8月11日、韓国放送の職員たちが、ソウル汝矣島の韓国放送新館にあるユ・ジェチョン理事長室の外壁に印刷物を貼っている。(写真=ハンギョレ/パク・ジョンシク記者)民営化圧迫と正修奨学会しかし、政府の強攻ドライブは放送局内部を団結させる‘効果’もあった。文化放送内部には職種間の多様な異見が存在するが、それが表面化する可能性はほとんどないと思われる。『PD手帳』への押収捜査の噂が流れるなど、捜査機関による政権の公営放送掌握圧力が露骨になりながらも、むしろ団結の声がかなり大きくなっているためだ。
文化放送より内部の考え方の違いがはるかに大きかった韓国放送も、この叫びをきっかけに内部統合の雰囲気が強まった。これまで労組はチョン・ヨンジュ社長解任に賛成する一方、PD連合会や記者協会などの職能団体はこのような労組に対して批判をしていたが、8月8日のユ・ジェチョン取締役の要請で本社ビルに私服警官が投入されてからは雰囲気がかなり変わった。韓国放送の職員たちは1990年4月の放送民主化闘争以来、警察力が会社内部に入るのは初めてだったため、自尊心に深い傷を負った状態だ。労組と‘公営放送捜査のためのKBS社員行動(以下、社員行動)’は8月13日、本館3階の会議室で開かれる予定だった取締役会を共に阻止した。彼らは現在の取締役会を認めない一方、取締役会がこれから進める社長公募手続きも阻止することに決定した。
『PD手帳』をめぐる政権と文化放送構成員との闘いがこれからどのように展開されるのかはわからないが、今後政権が文化放送を締め付けるために動員できる手段は他にもある。まず、民営化という脅迫だ。民営化されれば、文化放送は大々的な組織改編が不可避となるうえ、商業放送の性格上、今よりもかなり強烈な視聴率の圧迫を受けざるをえなくなる。しかし、文化放送民営化を無理やり推進することは簡単ではない。資産20兆ウォン(約2兆円)台の巨大企業民営化には、少なくとも5年前後の長い期間が必要であり、30%の株を所有している正修奨学会は事実上、朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表のものだと言えることから、ややもすればパク元代表を民営化された文化放送の大株主にする枠組みになりかねないからだ。ニューライト全国聯合が7月29日に開いた‘MBC位相鼎立方案討論会’のコメンテーターを務めたキム・ウリョン韓国外大教授は、3段階民営化方案を提示した。文化放送の地方系列社を売却した後、正修奨学会の持株をすべて放送文化振興会が引き受け、このうち60%を一般国民に、10%を社員に売却する方案だ。結局は、放送文化振興会が30%の持株を所有した大株主として残ろうというものだが、パク元代表側の反発という現実的な制約要因は依然として残っている。
△8月12日、『ニュースデスク』が終わった直後、奇襲的に出した‘ハッキング’謝罪放送画面。これよりは放送法施行令改正によって巨大総合編成チャンネル事業者(PP)を出現させ、公営放送局に打撃を与えようという動きがより直接的に押し寄せている。総合編成チャンネル事業者は報道、娯楽、教養などあらゆる部門の放送コンテンツを作り、ケーブルTVや衛星放送に供給する業者であるため、地上波放送事業者のように別途の送信施設を備える必要もなく、既存の放送局と同じような役割を果たすことができる。すでに80%近い世帯が地上波ではなくケーブルや衛星放送を通じてテレビを視聴しているうえ、‘インターネットマルチメディア放送’(IPTV)サービスも目前に迫っている状況だからだ。したがって番組の質さえ確保されれば、ケーブルや衛星放送などを通じて韓国放送や文化放送程度の影響力を確保できる。CMの時間もこれらの公営放送に比べてより長く中間CMを流すこともできる。CMの営業も地上波放送局とは違い、韓国放送広告公社を経る必要はない。それでなくても毎年1000億ウォン(約100億円)近く放送CM市場が減っており、頭を痛めている公営放送やSBSにとって巨大総合編成チャンネル事業者の誕生は、とてつもない広告売り上げの減少ということも意味している。既存の韓国放送、文化放送、SBSの3社体制を揺るがす破壊力を持っているのだ。放送通信委員会は8月14日、放送法施行令の改正のための公聴会を開こうとしたが、関連団体の反発で不発に終わった。政府がこれを強行した場合、公営放送局2社とSBSが同時に同伴ストを行うことも可能だというのが放送界の意見だ。
文化放送労組が8月18日午後に開くことにしている組合員総会で、どのような声が表出するかが今の関心事になっている。この総会では謝罪放送に対する対処方案が集中論議されると見られている。また、8月21日が締め切りとなっている南部地裁の訂正報道判決に対する会社側の控訴是非も現在の局面に与える影響が大きい。控訴をするのであれば一旦、公営放送を守る闘争が政権 対 放送局という構図に流れるが、控訴をしないことになれば、文化放送労組としてはオム・ギヨン社長退陣をはじめとした会社を相手にした全面的な闘争宣言が不可避となる。こうなると構図が複雑になる。韓国放送の場合も、取締役会が社員行動や労組の反対にもかかわらず8月25日に新しい社長を李大統領に任命要請することになり、衝突は不可避だ。オリンピックや夏期休暇シーズンが終わる8月末には公営放送を守る闘争が本格化するしかない構図だ。
両放送局、「闘争が不可避だ」新言論フォーラム会長を務めているチェ・ヨンイク文化放送論説委員は「闘いはまだ序の口だ。社員たちや労組が立ち上がった状態で政権がこれにどうやって対応するのかが、放送掌握企図がどれほどのものかを推し量るバロメーターになるだろう」と語った。パク・ソンジェ文化放送労組委員長は「私が捕まっても第二、第三のパク・ソンジェが出てくるだろう」と話し、韓国放送社員行動内部でも「玉砕を覚悟した闘争が不可避だ」という話が出てきた。公営放送を手中に入れようとしている新政府のはばかりのない進軍の中、これを守ろうとする放送局内部にいる構成員たちの力の集結は、ますます加速度を増している。
( 『ハンギョレ21』 2008年08月18日 第724号)
前のエントリーで「信仰心が足りないから社会福祉政策が失敗した」という妄言を吐いた閣僚が現政権にいるということを書きましたが、どの閣僚がどのような状況でした発言なのかわからず書いてしまいました。
そこでネットで検索してみたのですが、実は発言したのではなく、新聞へ寄稿した文章の中に書かれていたことでした。しかも保健福祉家族部長官が、長官として就任する以前に。そして当時の肩書きを見てさらにビックラしました。“梨花女子大 社会福祉学教授”だそうです。梨花女子大と言えば、韓国でも名門の女子大です。しかも社会福祉学の教授って・・・。梨花女子大の学生さんたちカワイソ。
ちょうどその寄稿文に関する記事と、元の寄稿文がハンギョレに載っていたので読んでみたのですが・・・。なんですか、これは?どこのカルトが書いたのかと思いました。こんなのがキリスト教(プロテスタント)信者を名乗るのは、ちゃんとしたプロテスタント信者にとってもいい迷惑なのでは?
なんでも出生率が低いのも、高齢化が進むのも、みんな家庭の問題なんだそうです。家庭がうまくいっていれば、すべてが解決するんだとか。
お前は韓国版“山谷えり子”かよ。 格差問題も信仰心が足りないからだと。さすが社会の頂点付近にいらっさる方は、シモジモの者とは視点が違いますわいなぁ。
秋葉原でひき殺されてしまえ。おまけに社会のセーフティネットが貧弱な韓国が「福祉病」なんだとか。それは福祉を充実させてから言え。飢餓状態の人々に肥満予防指導をしてどうする。
もう韓国に住んで7年半になりましたが、所詮ヨソの国だとどこかで思っているので、あまり韓国の政局に注目していませんでした・・・・・。こんなトンデモな人物が入閣していたとは・・・・・。この国ヒデえ。
「信仰心が足りないから福祉政策が失敗」
「福祉病問題」キム・ソンイ福祉長官候補、道徳性に続き資質論争拡散
日刊紙への寄稿で‘荒唐診断’-‘格差は理念攻勢’という主張も
»キム・ソンイ保健福祉家族部長官候補者が、昨年5月31日付『国民日報』の論壇に寄稿した文章。「社会福祉政策と信仰」というタイトルのこの文章で、キム候補者は「信仰心が社会福祉政策とサービスの成敗を決定付ける」と明らかにしている。キム・ソンイ保険福祉家族部長官候補者が、‘格差’を取り上げることは社会的葛藤を助長する‘組み分け’だと診断し、‘信仰心’を格差克服の方案として提示した事実が明らかになった。このため、長官としての道徳性問題に加え、資質論争をも巻き起こしている。
キム候補は2007年5月31日付『国民日報』の‘論壇’に寄稿した『社会福祉政策と信仰』という文の中で「アメリカのレーガン政府は勤労参与と自活を前提にした勤労福祉で大きな成果を上げたが、金大中政府の生産的福祉は同じ内容でも成功した政策として評価されなかった」という要旨の主張をし、その失敗の原因として「信仰心が足りなかった」からだと診断した。彼はまた、社会格差対策について「格差を理念水準として見ているだけで、神が我々を助けてくれるという確固とした信仰心が足りないため、積極的実践力を見出すことができない」とし、「愛国歌の歌詞には‘神がお守りになられている我が国万歳’という文句がある。…神様が守ってくれているという気持ちをどれだけ持っているか考えてみること」だと話した。積極的な政策介入によって格差と脆弱な社会保障問題を解決しなければならない福祉部長官としての資質を疑わざるを得ない問題意識だ。

こうして見ると社会連帯、社会のセーフティネットなどによって解決すべき福祉問題の責任を‘家族’に転換する安易な姿もうかがえた。キム候補は2006年1月、同じ新聞の‘専門家の視点’に寄稿した『福祉部長官がこうだったら』という文章では、「低出生率や高齢化問題もすべて家族の問題だ。家族がうまくいけば低出生率や高齢化の心配をしなくてもいい」とし、長官の資質としてボランティアと円満な家庭の2つを挙げた。
キム候補はまた、貧富格差など社会の両極化を取り上げることを理念攻勢だと受け取る姿勢も垣間見える。やはり‘専門家の視点’に寄稿した2006年2月の『福祉副総理制を新設しよう』という文章で、彼は「貧富の葛藤、地域の葛藤、世代の葛藤、男女の葛藤などの用語が頻繁に使われ、ついには過去のイデオロギー時代に使われていた‘両極化’という用語が再び蘇って使われている」とし、「左右イデオロギーの両極化論争が社会階層間の乖離現象を表す両極化問題に発展した」と診断した。
彼は最近、李明博大統領就任前に長官候補者たちが一同に会して行われたワークショップで、福祉予算が脆弱な韓国の現状を無視して「福祉病の症状」を挙げ、批判されもした。彼はこの席で「(福祉)予算が2倍にも増えたのに、体感度は低いので‘福祉病の症状’が現れている」と話した。続いて国会人事聴聞会でこれに対する質問を受けると、「我が国も福祉病の症状が表われはじめているということ」だと答えた。
‘福祉病’という言葉は1960年代に西ドイツのメディアが、英国人の行き過ぎた平等主義と福祉受益による緩慢な動作、無責任な態度など、無気力な症状を見てこう指摘し、使われはじめ言葉た。これに対してチャン・ギョンス議員(統合民主党)は聴聞会で「社会福祉支出の比重が経済協力開発機構(OECD)国家平均の3分の1しかないのに、主務長官になろうかという人が『我が国は福祉病の症状が表れている』と言えるのか」と詰問調で言った。チョン・セラ記者
(ハンギョレ 2008年3月4日)
昨日(8/27)はソウル市庁前一帯に韓国中のお坊さんや尼さんたちが集まり、李明博政権を批判するデモ行進が行われました。警察の推定では6万人だそうですが、写真を見る限り・・・・・やっぱり警察発表はあてにならんな。(もちろん写真からはみ出た部分にも人はたくさんいるわけで)
これだけ多くの僧侶・尼僧が集まっている光景というのは壮観です。このお坊さんたちは一体、何に対して怒っているのでしょう。ソウル市長時代に「ソウルを神に捧げる」と発言して他宗教から強い批判を受けたほど熱心なプロテスタント信者の李明博大統領は、政権に就いた後も、というか、今まで以上に偏向的な信心深さを発揮しています。
たとえば人事権。プロテスタント信者ばかりが優遇されていると言われています。実際、李明博政権の主要閣僚は‘
高・所・嶺(高麗大学卒・
所望(ソマン)教会信者・嶺南地方出身)’が大多数を占めているという批判がありますし。
そう言えば、そんな宗教的背景によって優遇された閣僚が、「信仰心が足りないから社会福祉政策が失敗した」という妄言を吐いたこともありました。
そして米国産牛肉輸入反対デモ主催団体の幹部らが、デモが行われていた光化門から程近い場所にある曹渓寺(チョゲサ)という寺に駆け込み、寺はこの幹部たちを匿うという事態も発生しました。この寺の周囲を数多くの警察官が常に包囲しているという映像は、異様としか思えませんでした。(デモの主催団体っつーでも、実際にその団体が統括しているわけでもなかったしね)
韓国:寺に駆け込み逃亡生活をおくる市民、寺を包囲する警察の攻防(JanJan 角南圭祐 2008/08/03)
こんなんですから、仏教界は現政権に対して批判的になっているわけです。
さすがに警察もお坊さんたちに対しては色素入りの水大砲をぶっぱなしたり、警棒や盾でボコったり、「自殺防止だ」として留置場でパンツを脱がしたり(←違)とかはできなかったようで、昨日は流血の事態とかはなかった模様です。
でもだからといって、現政権が事態を改善する兆しもまったく見えず、溝は深まるばかりのようです。
警察推定6万、主催者側推定20万-午後の都心で交通‘麻痺’
ロウソク集会関連の参加者も一部垣間見え
【ソウル=聯合ニュース】イ・ジュンサム/パク・イニョン記者=27日午後、ソウル市庁前のソウル広場で開かれた汎仏教徒大会に全国各地から上京した僧侶や仏教信者など、最少でも数万人が終結し、都心の真ん中を埋め尽くした。
警察推定で6万人余り、主催者側推定で20万人余りの参加者たちは、ソウル広場やプラザホテル前はもちろん、徳寿宮前の太平路の全車線を埋めて李明博政府の宗教偏向問題を指摘した。
午後1時ごろ、鍾路区にある曹渓寺に1次的に集まった2万5000人余り(警察推定)の参加者が鍾路1街~乙支路1街~ソウル広場まで進行方向4つを車道も利用して街頭行進し、汎仏教徒大会の始まりを伝えた。
仏教会代表の僧侶や僧伽大学の学生、信者たちの行列は、「憲法破壊・宗教差別の李明博は謝罪せよ」、「李明博政府は宗教差別根絶の立法措置を即刻整備せよ」、「大韓民国政府は宣教の道具ではない」などの文字が書かれた横断幕を掲げて車道や歩道を行進した。
曹渓寺-ソウル広場の街頭行進が始まり、地方から来たバスが押し寄せたため、午後1時以降からはソウル都心で大規模な交通渋滞が起こった。
ソウル市庁周辺を中心に太平路、世宗路、鍾路、乙支路、南大門路一帯は、行事が終わるまでの午後の間は交通が事実上、麻痺状態に陥った。
警察は太平路から光化門方面の道路のみ遮断し、南大門方面の道路では通常通りに車両を通そうとしたが、午後1時50分ごろ都心に集まった仏教信者たちが大幅に増えたため、全車線で交通統制に入った。
この過程で太平路に入った空港リムジンバスと市内バスなどの車両数十台が人波の中に閉じ込められたため、乗客が車から降りて歩くなどの事態も起こった。
大会の開始前に主催者側は「(警察が)良才(ヤンジェ/地名。ソウル市の南側の地区)ツールゲートを遮断し、封鎖作戦を行っている」と主張したが、警察では「地方から来たバスをエスコートし、市内に準備した駐車場まで案内する過程で一部誤解があった」のだと説明した。
参加者たちは午後4時20分ごろこの行事を終え、再び曹渓寺に向かって約1.4㎞区間を行進した。
この日の汎仏教徒大会では、仏教関係者だけでなく、ロウソク集会を準備する参加者たちも一部目に付いた。
‘アンチMB’インターネットサークルの会員たちがサークルの旗を手に参加していた。一方、子供と一緒に参加した主婦たちの別名‘ベビーカー部隊’の会員たちは、ハスの花の形をしたロウソクを作った。
また、‘英語没入教育反対’、‘国際中学反対’、‘歴史歪曲ニューライト反対’、‘李明博OUT’、‘朝中東反対’など様々なイシューについて書かれたプラカードがあちこちから登場し、注目を集めた。
» 汎仏教徒大会に参加した僧侶や信者たちが27日午後、ソウル市庁前広場から光化門交差点側に向かって‘宗教差別禁止と宗教平和のための行進’をしている。イ・ジョングン記者【ハンギョレ】
韓国では光復節と呼ばれている8月15日に行われたロウソク集会に参加した女性が警察に連行され、留置される際に「自殺の危険性がある」という理由で“ブラジャーをとる”ように強要されたことが波紋を呼んでいます。
留置場での自殺防止のためにベルトネクタイなどが取り上げられるという話は聞いたことがありますが、ブラというのは寡聞にして初めて聞きました。しかもデモに参加したというだけの理由で連行された人に対してとは。
いや~、今度からデモに参加するときは、キレイ目のブラをつけておかなければならないようですね(←違)。この騒動の発端は麻浦(マポ)という国会議事堂があるあたりの地区の警察署でしたが、実は同じ日に別の警察署に連行された5人の女性たちもブラをとるように強要されていたそうです。(「
江南警察署もロウソク集会連行女性に‘下着脱衣’強要」)
それではこの事件に関する8月18日のハンギョレ新聞の記事です。どうぞ。
ロウソク集会連行女性に「ブラジャー脱衣」強要警察、「自殺の危険性」を理由に反人権的な要求
人権団体、「重犯罪でもないのに無差別適用」警察がロウソク集会の過程で連行された女性に対してブラジャーを脱ぐように要求し、弁護士接見の際には手錠をかけていたことから反人権的処置との批判が出ている。
17日の警察と人権団体の話を総合すると、ソウル麻浦警察署は16日の早朝、ロウソク集会に参加していたところを連行された20代半ばの女性を警察署の留置場に収監し、ブラジャーを脱ぐように要求した。この女性は拒否する意思を表したが、警察は「自殺の危険性などのため、規定上そのようになっている」として要求を継続した。結局、この女性はブラジャーを脱いで警察に預けたが、その日の午前にこの事実を知った弁護士などがこれに抗議したため返却した。また、警察はこの女性が弁護士と接見する際には手錠をはめて連れ出したため、「逃亡の恐れがないにもかかわらず、警察装具(拳銃、三段棒、手錠、予備実弾など)を強引に使っている」との指摘を受けてこれを解除した。
‘被疑者の留置および護送規則’には、「留置人の生命、身体に対する危害防止目的で留置人の所持品を出監時まで保管することができる」という規定がある。しかし、この規定を自殺の危険性のある重犯罪人ではなく、集示法(集会および示威に関する法律)違反という軽微な事犯に対してまでも無差別に適用することは違法な行為であるというのが‘民主社会のための弁護士の会’側の指摘だ。
これに対し、ソン・チャンベ麻浦署捜査課長は「自殺の危険性のため、紐状の物を回収したために起きたこと」だとし、「強制的に脱がせたのではなく、本人に要求して自ら脱いだこと」だと釈明した。またソン課長は過剰対応の論争が巻き起こると、「この女性が逮捕適否審査を申請し、留置期間が長くなると予想されたためにとった処置」であり、「1日か2日程度、一人で留置場にいなければならないため厳格に処置したもの」だと話した。しかし警察のこのような説明は、やはり適切な釈明とは言いがたい。逮捕適否審査を申請したといっても軽微な違法行為を犯した被疑者が、自殺の恐れがある重犯罪を犯した被疑者になるわけではないからだ。
ダサン人権センターなどの8つの人権団体は17日、「女性に下着を脱ぐように求めることは、性的羞恥心を与える行為」だとし、「手錠などの警察装具を乱用しており、これは単純なミスではなく、留置人に対する人権侵害が広範囲に発生している」と批判した。人権運動サランバンの活動家、パク・レグン氏は「強行対応を指示する指導部の督励が、結局は第一線の現場でこのような反人権的行為として現れている」と指摘した。
チェ・ヒョンジュン記者
(ハンギョレ2008年8月18日)