日本語版が出ている朝鮮日報、中央日報、東亜日報の報道があまりにもヒドい(特に朝鮮日報は今さら韓流ネタ満載。どこの国の報道機関だよ。)ので、ハンギョレを読んでみました。昨日6月3日の一コマ漫画と社説です。それではどうぞ。
若者:国民を好き勝手にこき使える‘従業員’とでも思ってるのか?
警察(←李明博っぽい骨格):いや、‘サンドバッグ’だと思ってる
[社説]李明博大統領は国民を敵に回すのか
ロウソク集会で表出した国民の怒りが、臨界値に向かって急上昇している。昨日の早朝まで続いた集会では、他の何よりも「李明博は退け!」という掛け声が多かった。デモ隊は青瓦台のすぐ前の3カ所で早朝まで警察と対峙した。48年前の4・19革命*が頭をよぎる。事態は時間が過ぎるほど熱くなり、さらに拡大する様相を呈している。
ロウソク集会が青瓦台に向かったのは、李明博大統領が今回の事態の根源であり、彼がこの問題を解決しなければならないという考えのせいだろう。大統領が国民の声に耳を傾けないことに怒ったせいでもある。
そのような要求に李明博政府は水大砲**と警察の逮捕専門組織の投入で応えた。国民との疎通を確約した後の最初の行動が、そのような行為だった。それも参謀たちに「あの数多くのロウソクは誰の金で買ったのか報告しろ!」と当り散らした***のだそうだ。何事も金で計算する思考方法にも驚くが、国民の熱い心から目を逸らそうとする行動にはさらにあきれてしまう。彼には子供を抱いた若い母親、手をつないで集会に出た親子、ロウソクを一緒に持った会社の同僚や恋人たちなど、世代や肩書きの区別なく多くの人々の心が一つになっていることが見えないようだ。何の武器も持たず、自らの意志で集まったのがこの国民たちなのだ。
現在、李明博政府はそのような国民を敵に回そうとしている。その結果は惨憺たるものだ。4・19革命や6月抗争****とは違い、今は若い母親や10代の若者など‘汎国民’が先頭に立った。その後を大学生や労組、政治団体関係者*****が続くような様相で、後ろに行くほど爆発力が大きくなる。それでなくとも貨物連帯や様々な労組のストが予告されている。そこに貧富格差の拡大や自営業の没落、低賃金・劣悪な環境の職場などに失望した多くの人々のため息が行動に変われば、さらに事態は収拾できなくなるだろう。昨日のロウソク集会を強硬鎮圧で追い出した次は、この多くの人々の抗議と叫び声を何で阻止しようというのか。そのときは祭りのような集会ではなく、再び涙と血が流れる抗争になるだろう。
事態を収拾する道は複雑なわけではない。大統領が国民に降伏すればいいのだ。長官や参謀の何人かを変え、口先だけの約束をすれば解決できるというものではない。大統領自ら国民の声に耳を傾ける方向に進む姿を示さなければならない。牛肉輸入の長官告示を撤回し、再交渉をすると発表することがその第一歩だ。
*4・19革命
1960年4月19日にピークに至った学生たちによる一連の反不正・反政府抗争。政府樹立以降、幾多の政治波動を惹起しながら永久執権を目論んでいた李承晩と自由党政権の12年間にわたる長期執権を終息させ、第二共和国の発足を迎える歴史的転換点になった。
これは非合憲的な方法で憲政体制の変革と政権交代をもたらしたため、初期段階では一般的に革命と規定され、これを4月革命、4・19革命、4・19学生革命、あるいは4・19民主革命などと呼んでいるが、5・16軍事政変以降、これを義挙と規定して一般化されたが、文民政府(金泳三政府)成立後は革命に還元された。
**水大砲
日本の報道では「放水車」、「散水車」などと表現されていますが、そんなヌルいものではありません。男性でも軽く吹き飛ばされてしまうぐらいのとんでもない水圧で、それを至近距離からぶっぱなしています。だからここはもう、あえて直訳で「水大砲」と表記しました。
***背後は誰だ
(←これもあえて直訳ね。)李明博先生は、このデモの背後に誰がいるのか気になって仕方がないご様子。警察に連行された人たち(女子高生なども含む)は「誰の指示を受けた?」とか執拗に尋問されたそうです。んで、とある旅行サイトからの広告メールのタイトルが「이 가격의 배후가 누구냐? 제주도 왕복 80,740원~(この価格の背後は誰だ?済州島往復80,740ウォン~)」となっててコーヒー噴き出しそうになりました。今年の流行語になるかな?
****6月民主抗争
1987年6月に全国的に起きた民衆化デモ。6月民主化運動、6・10民主抗争とも言う。その年に全斗煥政権は4・13護憲措置を発表し、統一民主党の結党を妨害するなど、国民の民主化への熱望を抑圧して長期執権を画策した。一方、5月18日にカトリック正義具現全国司祭団は、パク・ジョンチョル拷問致死事件が隠蔽されたという声明発表した。これに在野と統一民主党は連帯し、‘民主憲法を勝ち取る国民運動本部’を全国的民主化闘争の求心体として結成した。
6月10日、国民運動本部は「パク・ジョンチョル拷問殺人隠蔽操作糾弾および民主憲法を勝ち取る汎国民対話」を開催し、6月抗争の起爆剤になった。同日、民主正義党代表委員の盧泰愚が大統領候補に選出されると、全斗煥政権の間接選挙制度護憲に対する国民の抵抗が急激に拡散した。15日までの明洞聖堂篭城闘争、18日の催涙弾追放大会、26日の民主憲法を勝ち取る大行進に至るまで、20日余り全国的に500万人以上が参加し、4・13護憲措置撤廃、直接選挙制改憲獲得、独裁政権打倒など、反独裁民主化を求めた。
こうなると全斗煥政権は国民の民主化要求を受け入れないわけにはいかなくなり、民主正義党の大統領候補の盧泰愚が直接選挙制改憲と平和的政府移譲、大統領選挙法の改定、金大中の赦免復権などを主な内容とする6・29宣言を発表した。6月抗戦は全斗煥政権の権威主義的権力維持を民主勢力と市民の力量で阻止したという点でその意義は大きい。しかし、直接選挙制以外にはこうした成果をあげられなかったという点で限界があった。
*****大学生や労組、政治団体関係者
ネットで見かけた笑い話(←どこで見たかもう忘れた)。
警察当局者:このデモを扇動したのはお前らだろう!
労組関係者:私らが先頭に立ったら誰も来ませんよ・・・。
・・・韓国でもサヨは影響力がないのね。