はじめてのER。
2004年10月14日
あんにょ~~~~~~~ん。
ただいま力が入らず、フラフラでございます。
というのも、この週末、全身に蕁麻疹(じんましん)が出て大変でしたの。
これまでにも、何度か中途半端に鮮度がよろしくない肉や魚を食べて
蕁麻疹が出たことはありますが、韓国来てからは初めてでしたね。
っていうか、こんなにヒドいのは生まれて初めてでした。
んで、初めてついでに、総合病院の夜間外来にも行ってきました。
昼過ぎくらいから「なんか首まわりとかがカイーなー」とポリポリ。
でもバイト(日本語のカテキョ)があるから仕方なく、お出かけ。
バイト先でもポリポリ。見かねた教え子が塗り薬をくれる。
しかしそれでもカユミはおさまらず、家まで悶絶しながら帰りました。
そして、家に帰って服を脱ぐと
「なんじゃコリャあ~!」
あっちやこっちやブツブツ。
でも、これまでの蕁麻疹は、シャワーして、薬塗って、寝たら
翌朝には治ってるというパターンだったので、それを実行に移す。
しかし、ヒザのブツブツが引いたと思えば、今度は太もも、次は背中、
次は肩、その次は背中、腕、すね、腰、カイぃ~。
しかも、ウチにある塗り薬は白いドロっとしたタイプ。
あちこち塗ってるうちに、全身石膏で固めたみたいになってしまった。
ツレアイから「病院に行け」と言われたが、
「もう閉まってる(夜12時)からいいよ。明日行くよ。もう寝るよ。」
と寝ることにした。
しかし、全身カユくて眠れない。
ウーウーうなっていると、ツレアイが電気をつけた。
そして私のブツブツがさらにヒドくなってるのを見て、
「病院に行こう」と言った。
でも、「こんな状態(全身石膏)じゃ外に出られんわい」という私に
ツレアイはシャツを着せ、ズボンをはかせ、ジャケットを羽織らせ、
まるで子供を病院に連れてく“お母さん”のようだった。
その時、時間は夜中の2時半。
家からタクシーで10分くらいの場所にある総合病院には、
まだ生まれて数ヶ月くらいの赤ちゃんから、ヨボヨボのお年寄りまで、
いろんな症状を抱えた患者さんであふれていた。
しかも、患者さん1人あたり、付き添いの人が2~3人いるので、
人がわらわらとごった返している状態。
そんななか、若い医師や看護士があっち行ったり、こっち行ったりで
獅子奮迅の大活躍。まるでドラマERの韓国バージョンだよ~。
「おぉっ、やはり体が弱っている時には、この人たちが頼りになるわなぁ。」
と、思うと同時に、
「きっと若いからこんなシンドい仕事を押し付けられちゃうんだろうなぁ。」
と、余計なお世話。
受付でハキハキした感じの看護婦さんが、
「どうなさいましたか?」と。
え~と、“じんましん”って韓国語でなんて言うんだろう?
日常生活では使わないからわからんな。
とりあえず、腕をまくってブツブツ(と石膏パリパリ)を見せて
「全身がカユイんですぅ~」と弱々しく言ってみた。
私の韓国語が挙動不審だったのか、看護婦さんは血圧を測りながら
「外国の方ですか?」と、聞いてきた。
あ、やっぱりガイジンってスグわかるのね。
そうこうしていると、色白の若い男のお医者さんが出てきて、
「いつからどのようにカユイんですか?」
「何を食べましたか?」
「カユミ以外の症状はないんですか?」
と、畳み掛けるように聞いてくる。
あうぅ、“痛い”だの“かゆい”程度の単語ならわかるが、
「痛くはないが、腹部がゴロゴロするような違和感が…」だの
「チクチクと刺すようなカユミが徐々に広がって…」だのという
ビミョーな表現はどうやったらいいんだろう?
「キノウ、ヒル、トモダチト○○○タベテ、
オナカ、スコシ、イタカッタケド、ナオッタケド、カユイノデス」
↑みたいなことを言ったんだと思う。
その若造のお医者さんは、こらアカンわという感じで
「ご主人は一緒のものを食べられたんですか?」
と、横にいたツレアイに聞いてきた。
「いいえ、昨日は朝食以外は一緒に食べてないんですが、
昨晩、家に帰ってきた時点では‥‥‥‥」
ちくしょー、私の方が間違いなく韓国語の文章力や読解力はあるが、
日常会話力ではツレアイの方が何倍も上である。
さらには若造先生と
「蕁麻疹はかくと広がっちゃうんですよ。」
「ですよねー。かくなって言うのにかいちゃうんですよー。」
と談笑している。
おどれー、ワシはカユイんじゃー。カユイんじゃー。カユイんじゃー。
結局、注射を打ってもらい、3日分の薬をもらって帰ることになった。
それを待ってる間にも、どんどん外来の患者さんがやってくる。
急患のおじいちゃんが運び込まれたが、付き添いの孫(?)が携帯で
「うん、いま病院に着いたから。じーちゃん大丈夫みたい。」
と、家族(?)に連絡している。
お~い、病院の中で携帯の電源切らんでもエェんかい?
むこうのイスに座っているホステス風(?)のイデタチの若い女が、
「それなのに、アイツってば、私のこと仮病だっていうのよぉ~」
と、死にさうな声で泣き叫んでいる。
それをさっきの若造先生さんが
「キミは仮病なんかじゃないから、早く治療しようね」
と、なだめている。
おいおい、人生相談はじまってるよ。
そのホステス風女の人生相談を聞こうと思い、耳をダンボにする。
周りに座ってるオバちゃんたちも、一斉に耳ダンボ。
しかし「びやぁ~ん」という赤ん坊の泣き声にさえぎられて聞こえない。
ダンボ耳、しゅるしゅるしゅる~。
さっきの注射か効いてきたのか、カユミがだんだんおさまり、
なんだか眠気も………。
しかし、会計して目ェ覚めたね。
夜間診療費も含めて5万ウォン(約5000円)ちょい。
保険きかんから、ペット並みの医療費なんだわ。
(海外保険あるから後で払い戻しあるけど、手続きメンドイのよね)
健康って、財産ですのぉ…。
薫