統一協会系の新聞、『世界日報』による安倍晋三特集の最終回です。記事を書いたのは
統一協会の合同結婚式に安倍晋三内閣官房長官をはじめとした有力政治家が祝電を送った と報じたジョン・スンウク特派員。(あっ、別に私が恣意的にこう書いたわけじゃないですよ。この特派員が
このような記事を書いたってだけですから。日本の統一協会側は「あれは合同結婚式じゃない」と否定したそうですが、今でも世界日報の韓国語版では修正もされず、“合同結婚式”って書かれているんですから。)
このシリーズの以前のもの(とくに上)がコメント欄でもにぎわっていますが、だんだんトーンダウンしているような感もなきにしもあらず…。まぁ、始めちゃったからには最後までやっちゃいましょう。それではどうぞ。
対北政策は圧力と対話、国内状況によって“カード”活用
「平壌にぺんぺん草も生えないようにしてやる。*彼ら(北朝鮮)を動かせるのは圧力だ」
日本の次期総理として有力視されている安倍晋三官房長官が、私的な席で北朝鮮に対する認識の断面を見せた表現だ。
しかし、北朝鮮の金正日国防委員長を合理的な指導者だと評価したことからもわかるように、彼の対北朝鮮のアプローチ手法は圧力と対話を併用するという“戦略的な”**思考を基本にしている。
安倍長官は2002年9月の日朝首脳会談当時、小泉純一郎首相に随行して平壌を訪れた。金委員長から直接日本人拉致の事実を確認し、日本人拉致被害者とともに帰国するという思いがけない“メリット”もあった。この件は日本でとてつもない反響を巻き起こし、当時政治的に窮地に立たされていた小泉首相の支持率を一瞬にして60%以上に引き上げた。安倍本人も有力政治家の範疇に入るきっかけになったのはもちろんのことだ。
安倍長官は“北朝鮮バッシング”によって政治的に急成長した。日本の政治環境で、このことが将来も相当の効力を発揮することになるだろう。彼は北朝鮮がミサイルを発射すると、躊躇もせず対北制裁措置を打ち出し、国連制裁決議案を推進したが、それはこのような理由のためだ。北朝鮮バッシングは日本の軍事大国化の必要条件***であるわけだ。
そうかと思えば、安倍は先月23日に横浜のある講演会で金委員長を“理想的な”指導者として評価し、北朝鮮のミサイル発射はアメリカと直接交渉するための目的だったという見解を明らかにした。平壌訪問当時の金委員長に会った経験を交えながら「私は彼が論理的に話し、理性的に考えることができる指導者だという印象を受けた」と話した。これは、国内政治で隅に追いやられていた小泉首相のように、いつでも日朝首脳会談“カード”を使うという布石と見られている。
安倍長官にとっては、韓国も政治戦略的に重要な意味を持っている。例えば日韓関係修復には靖国神社参拝と独島(竹島)領有権問題が大きな障害物として残っている。
安倍長官は4月、靖国神社に秘密裏に参拝した事実が明らかになると、「立場を明らかにしない」と即答を避けた。内外の状況を勘案し、靖国問題を曖昧なままにしておくという戦略だ。
支持基盤である右翼勢力を意識した彼が“参拝中断”を宣言する可能性はほとんどない。このため、靖国問題が足踏み状態なれば日韓関係の緊張の波が依然として高いことが予測される。
しかし、安倍長官が政権をとれば、日韓首脳会談などアジア外交を積極的に推進すると見られる。国内でアジア外交に対する憂慮が強いうえに、来年7月の参議院選挙まで成果を出さなければならないという負担のためだ。
特に中国の胡錦濤国家主席との会談に関心が集まっている。国内政治でつまずけば、首脳会談をカードに突破するというのが安倍陣営の腹案だ。
東京=ジョン・スンウク特派員
*この発言、かなり有名ですが、確かその前に“核爆弾ぶち込んで”という文言が入っていなかったっけ?と思い、ググってみたら、Wikipediaの「
ノート:安倍晋三」に行き着いてしまいました。この項目の編集合戦、祝電問題も含めてゴタゴタしていますなぁ。
**どこが戦略的なんだろう?しかもなぜに“ ”付き?
***必要条件でも十分条件でもないと思うぞ。単なる言い訳の一つじゃないのか。