昨日のエントリーに使った記事の中に
ある軍事専門家は、「小泉首相はアメリカに全面的に協調しながらも、独断的な軍事行動の自制を求めてきた」と話したが(以下省略)
という部分があったのですが、
「小泉が何年何月何日何時何分何秒、地球が何回まわったときにアメリカに自制を求めたんじゃ~!」とツッコミを入れたところ、『読売新聞』「続小泉外交1」(2005年3月10日)にそのような記事があったとコメント欄で情報をいただきました。どうもありがとうございました。
その引用先によると、小泉首相は以下のような“注文や助言”をブッシュにしていたそうです。
「日本には『横綱』という大相撲のチャンピオンがいる。横綱は自分からは決して仕掛けない。相手が仕掛けてきた時に、初めて受けて立つのだ」(2002年9月12日ニューヨークでの首脳会談)
「大義なき力は『暴力』だ。力なき大義は『無力』だ。米国には今、力も大義もある。だからこそ、国際協調を追求すべきだ」(2002年2月東京での首脳会談)
「日本には昔、将軍と天皇がいた。将軍は権力を持ち、天皇には権威があった。米国は今、極めて強力な力を持っているが、イラクの戦後問題は米国だけでは解決できない。国際協調のため、国連と言う権威を使うことが必要だ」(2003年5月23日クローフォードでの首脳会談)
……………。
え~っと、ココで言う“注文”って、「フィッシュバーガーとテリヤキチキンにストロベリー・シェイク2つ」っていう“注文”じゃないですよね?
あと“助言”っていうのは牧場に招待されてアイスクリーム食ったり、プレスリー盆踊りを踊りながら言うしょーもないジョークのことじゃないですよね?
ちっとも効いとらんやないかい。
あと、この“ある軍事専門家”って誰なんでしょうか?ということに関しては、小川和久氏ではないかというコメントをいただきました。ありがとうございました。
ははぁ~。その可能性は大ですね。だって8月20日のハンギョレ新聞の記事で、同じ記者(パク・ジュンオン特派員)が小川和久氏にインタビュー(↓)していますもの。
「敵基地攻撃論は子供の発想」
「ミサイル発射は政治的性格-過敏反応は有害」
日本の軍事専門家、小川和久
小泉純一郎首相に助言を頻繁にしてきた日本の軍事専門家、小川和久(60)は18日、先月の北朝鮮のミサイル発射は「軍部を全面に立ててアメリカにメッセージを送ったもので、政治的性格の発射」だと分析した。彼は「過敏反応はむしろ日本の安保を害する」と話した。
-北朝鮮のミサイルの実質的な脅威はどの程度か?
=すべて液体燃料型で、即応性が落ちる旧式だ。事前に燃料を装着することができず、発射まで時間がかなりかかる。先進国のミサイルはほとんどが固体燃料型だ。北朝鮮も固体燃料を開発したようだが、実戦配置段階ではない。液体燃料製造は農薬を作る技術程度で充分に可能だ。しかし、数年間は化学反応が起きない安全な固体燃料を作る技術は非常に難しい。
-それなのに日本で敵基地攻撃論まで出てくる理由は?
=政治家と国民が軍事問題に無知だという点をあげることができる。先制攻撃をすれば反撃されるに決まっている。戦争を覚悟してこそ可能な攻撃だ。戦争を始めたとしても終わる出口を見つけることはできない。一言で言えば乳児的発想だ。それに日本は憲法はもちろん、日米同盟の制約で独自の戦争遂行能力がない。拉致問題による対北敵対間が重なって感情的対応に流れているのだ。
-北朝鮮の攻撃可能性を主張する人々が少ないないが。
=木だけを見て森を見ていないからだ。北朝鮮がミサイル一発でも発射すれば、アメリカが黙っているはずがない。北朝鮮の金正日政権が崩壊を自ら招く冒険を敢行するとは思えない。軽率な強硬論は、現実とはかけ離れた世論を形成するため、むしろ日本の安保を脅かす。北朝鮮を安定した状態に管理することが重要だ。
-中国が安保理対北決議案に賛成した理由をどう見るか?
=決議案を中朝関係だけで見てはならない。中国が軍部など北朝鮮の強硬勢力に軽挙妄動しないように強く警告したものと解釈するのが適切だろう。
東京/記事・写真パク・ジュンオン特派員
おぉ。このおっちゃん、軍事ヲタ入った小泉ヨイショTV芸者だと思っていましたが、ココに来てちったあ、まともなコトを言うようになっているじゃありませんか。
小泉には忠誠を誓っても、安倍ちゃんはヨイショしなくてもいいということなんですかね。